
・モロヘイヤの血圧を下げる成分って何?
・食べ方とか注意点があれば教えてほしい
…こんな疑問を持つ方向けの記事です。
本記事の内容
・モロヘイヤの血圧を下げる成分、効果
・食べ方、注意点
筆者は高血圧に悩んでいましたが、生活習慣を改善し、上の血圧を180~190台から、130前後まで下げる事ができました。
2021年1月現在は、下の血圧の改善に取り組んでいます。
モロヘイヤの血圧を下げる成分、効果
有効成分
・Bカロテン 10000 μg
・ビタミンC 65 mg
・ビタミンE 7.0mg
※ 上記は、100g当たりの含有量
高血圧に悩んでいる方にとって、モロヘイヤは積極的に摂るべき野菜として、当サイトは考えています。
モロヘイヤに含まれる成分が、なぜ血圧を下げるのか?
…それを知るためにも、まずは高血圧の真の原因について把握する必要があります。
血圧が高い原因
真島医師は、下記の著書の中で、血圧が高い原因は動脈硬化だと述べています。
また、動脈硬化は、油や食品から摂る脂質の過剰摂取によって、血管壁内に油の微粒子が沈着し、血管プラークが堆積することが原因だと話します。
真島医師は、血管エコー検査で3万人以上の患者さんの血管内部を観察・分析している医師。
最近では、脳梗塞や心筋梗塞などを防ぐために、全身8か所のエコー検査を行うことを推奨し、食事指導などで患者さんの血管プラークの厚みの変化(減少・増加)を、0.01mm単位で測定、血管内の写真も撮影しており、事実に基づいた論理的な考察・知見について情報発信されていらっしゃいます。
マクロファージの貪食能力
免疫細胞の一種であるマクロファージは、普段から私たちの体内を外敵から守るガードマンの役目を果たしています。
がん細胞、ウイルス等をむしゃむしゃと食べて攻撃する力を有しており、その能力を貪食(どんしょく)と呼んでいます。
なぜ、免疫細胞の話をしているかと言うと、実はマクロファージは、血管プラークを食べて減らしてくれているのです。
つまり、動脈硬化と高血圧は、本質的に改善できるという事になります。
血管プラークを減らすためのポイントの1つ目は、脂質の過剰摂取を防ぐこと。
年齢や食生活によってラインは変わってきますが、1日の脂質摂取量の合計が25~30gだと、マクロファージが血管プラークを食べることで、血管プラークが増えていかないラインだと、真島医師は話します。
そして、1日の脂質摂取量の合計を、15~24gに抑えることで、マクロファージが血管プラークを食べる量の方が勝るため、血管プラークを減らしていく事が出来ます。
血管プラークを減らすためのポイントの2つ目は、マクロファージを活性化させて貪食能力をアップさせる事です。
マクロファージも、私たちと同じく細胞で出来ています。
私たちが仕事や家事を頑張るためには、栄養や休息が必要です。
マクロファージを活性化させる事は、血管プラークを減らして動脈硬化を改善するためには、欠かせない要素となります。
モロヘイヤの脂質量
0.5g (100g当たり)
私たちが普段よく食べている野菜の脂質はほとんどが0.1g程度だったりしますので、モロヘイヤは他の野菜と比べると少し脂質が高めです。
しかし、脂質量以上に、注目すべき成分がモロヘイヤには含まれています。
ムチン
モロヘイヤを料理に使っている方は、ねばねばした野菜というイメージを持っている方も多いでしょう。
モロヘイヤのねばりは、ムチンと呼ばれる成分です。
そしてムチンは、マクロファージを始めとする免疫細胞を活性化させると言われています。
マクロファージを元気にして、血管プラークをむしゃむしゃ食べて減らしてもらうために、ムチンを含むモロヘイヤは積極的に摂取していきたい野菜と言えます。
Bカロテン
モロヘイヤは非常に多くのカロテンを含みます。
βカロテンには、血管を含む体内の細胞を若くみずみずしく保つ抗酸化作用があると言われています。
また、βカロテン自体がマクロファージを活性化させる成分なので、動脈硬化・高血圧の改善のために、モロヘイヤはおすすめの食材です。
ちなみに、
・生のほうれん草のβカロテン量は、4200 μg
・にんじんのβカロテン量、8600 μg
対して、
・モロヘイヤのβカロテン量は、10000 μg
上記のように、モロヘイヤは飛びぬけて高いβカロテンを摂取できる野菜なのです。
ビタミンC
モロヘイヤは葉物野菜の中では、ビタミンCが非常に多く含まれる野菜です。
ビタミンCは、マクロファージを活性化させる要素を持つため、高血圧をなんとかしたい方は、特に意識して摂りたい成分です。
ただし、ビタミンCは水溶性ビタミンという特徴を持つため、調理の仕方によってはビタミンCが煮汁などに流れ出してしまいます。
効果的なモロヘイヤの食べ方については、後述します。
ビタミンE
ビタミンEも、マクロファージの貪食能力を高めるために効果的な成分と言われています。
なお、ビタミンEは脂溶性ビタミンという分類をされるため、水に溶けにくく油に溶けやすいという特徴があります。
食べ方、注意点
油炒めについて
高血圧の原因は、血管プラークの堆積による動脈硬化です。
健康に良いとされる油、悪い油、酸化した油など…種類に関係なく、とり過ぎた脂質は全て、血管プラークを増やしてしまう事が、真島医師が積み重ねてこられたデータ・分析から分かっています。
つまり、せっかくマクロファージを活性化させる成分を多く含むモロヘイヤを食べようとしているのに、その調理法によって期待される効果を台無しにしてしまう事はありません。
モロヘイヤを料理に使う時は、油炒めは避けるようにしましょう。
もしくは、どうしても炒めたい場合は、テフロン加工されたフライパンを使って、油をひかずに炒めるように気を付けるべきです。
おすすめの調理法
生食でもモロヘイヤを食べられない事はありませんが、えぐみが気になる方も多いようです。
モロヘイヤを食べる時は、短時間で茹でてから料理に使う形をおすすめします。
しかし、モロヘイヤに含まれるビタミンCは水溶性ビタミンのため、水に溶けやすく油に溶けにくい性質があります。
茹ですぎると、水にビタミンCが溶け出してしまうため注意が必要。
よってモロヘイヤを茹でる時は、沸騰させたお湯に塩を入れた後、モロヘイヤの葉の色が変わる程度の、数秒くらいの短時間でOKです。
さっとお湯にくぐらせるイメージと覚えておきましょう。
ねばねば料理
茹でたモロヘイヤを包丁で刻む・たたくことで、モロヘイヤのねばねば成分・ムチンの粘り気が出るようになります。
モロヘイヤのおひたしは、手軽に食卓のメニューを1品増やせるメニューです。
また、粘り気を出したモロヘイヤに、他のねばねば野菜であるオクラやなめこを加えて和え物にすると、美味しさや食感の楽しさだけでなく、マクロファージがさらに元気になる一品になると思いますので、ぜひお試し下さい。