
・高血圧が気になるから、かぼちゃの血圧を下げる成分について知りたい
・かぼちゃの食べ方とか注意点があれば教えて?
…こんな疑問を持つ人向けの記事です。
本記事の内容
・血圧を下げるかぼちゃの成分
・かぼちゃの食べ方、おすすめの調理法
筆者は、38歳くらいまで自分の血圧について関心がありませんでした。
しかし、会社の健康診断をキッカケに、どうやら自分の血圧が高めである事に気づきました。
2020年1月には、上の血圧が180台という数字も記録したのですが、妻と一緒に生活習慣をイチから見直すことで、食生活などを改めました。
その結果、約半年間ほどで上の血圧を130台まで下げることが出来ました。
この記事を書いている2020年12月現在は、下の血圧が気になるので、原因を探り改善活動を進めています。
血圧を下げるかぼちゃの成分
主な有効成分
・カルシウム … 15 mg
・マグネシウム … 25 mg
・ビタミンC … 43 mg
・ビタミンE … 5.1 mg
・βカロテン相当量 … 4000 μg
※上記は、西洋かぼちゃ100g当たりに含まれる成分量
※β-カロテン当量=β-カロテン+1/2α-カロテン+1/2クリプトキサンチン
カリウム
カリウムは主に細胞内に多く存在し、細胞外に多いナトリウムと相互に働きあうことで、体の機能維持のための調整役をしています。
その調整とは、例えば細胞の浸透圧の維持や、筋肉の収縮、神経刺激の伝達などです。
食品などで摂取されたカリウムの大部分は、腎臓を経て体外へ排出されます。
血液中のカリウム濃度を一定に保つのは腎臓が行います。
カリウム濃度は正常値で、3.6~5.0mEq/Lほどです。
そしてカリウムは、ナトリウムが腎臓で再吸収されるのをコントロールし、体外へと排出する働きもします。
カリウムが血圧を下げると言われるのは、この、体がナトリウムを取り込み過ぎないようにする調整機能のことを指します。
カルシウム
かぼちゃに含まれるカルシウム含有量は、約15~20mg(かぼちゃ100g当たり)なので、キャベツやブロッコリーに含まれる量のおよそ半分ほどですが、カルシウムもまた、血圧を下げるのに関係がある成分です。
体内でカルシウム量が不足すると、生命を維持させるために危機を覚えた体が、副甲状腺ホルモンを分泌させることで、骨からカルシウムを取り出します。
それにより、カルシウムの血中濃度も上がるのですが、濃度が高くなると、血管内壁にカルシウムが取り込まれて、血管をギュ~っとひきしめてしまいます。
血管が引き締まることで血流が悪くなり、心臓がさらに強い力で血液を押し出そうとするため、血管内壁に掛かる血液の圧力が増し、血圧が上昇します。
このように、カルシウムが不足することで血圧を上昇させないためにも、普段からカルシウムが不足しないよう摂取に努めることも、高血圧予防のためには大切と言われています。
マグネシウム
上記のように、血中のカルシウム濃度が高まることで血管が引き締められる事を説明しましたが、マグネシウムはカルシウムとの関係性が深い必須ミネラルです。
マグネシウムの効果の1つに、血管を収縮させようとするカルシウムの働きをコントロールすることで、血管を拡張させて正常化する機能が挙げられます。
このマグネシウムの血管を広げる作用によって、血管内を流れる血液の内壁にかかる圧力が低下し、血圧を下げると言われています。
ビタミンC
非常に重要な成分、それがビタミンCです。
直接的に血圧を下げる訳ではありませんが、その効果について説明します。
抗酸化作用
ビタミンCの大きな特徴は、抗酸化作用です。
体内の活性酸素によって、体の皮膚、血管、細胞は老化していきます。
体を酸化から守ってくれるのが、抗酸化作用を持つ物質や成分。
その1つが、ビタミンCであり、ビタミンCはカボチャにも含まれています。
ビタミンCを摂取することで、血管が柔らかくしなやかに若く保たれるので、血管内を流れる血流によって血管内壁にかかる圧力も強くなりません。
マクロファージを元気にする
また、ビタミンCは、マクロファージなどの免疫細胞(貪食細胞)を活性化させるとも言われています。
マクロファージは白血球の仲間である単球が変化したもので、体内に侵入したウイルスなどの病原体を食べたり、がん細胞を食べたり、体にとって悪いと感じる物をその貪食機能(むさぼり食べる力)によって減らし、無くしていく働きをします。
この免疫細胞は私たちが生きていく上で、もっとも大切なパートナーと言っても言い過ぎではありません。
そして血圧に関して言うと、高血圧と大きく関係するのが動脈硬化です。
この動脈硬化の原因の大きな1つに、脂質の摂りすぎが挙げられます。
いずれ当サイトの別記事でも紹介予定ですが、体にとって悪い油、体に良い油、酸化した油など、油の種類に関係なく、体に取り込まれた油は血管の内側の微細な隙間や傷に入り込み、その脂質が元となって、その元から脂質の固まり(プラーク)になっていきます。
そして、免疫細胞の一種であるマクロファージは、このプラークをどんどん食べて動脈硬化から私たちを守っていると言われています。
しかし、1日に摂るべき一定量の基準を超えた油(脂)を人間が摂取すると、人間の体内に11億以上いると言われるマクロファージでも、プラークを食べて減らす仕事が追いつかなくなり、(マクロファージには他にもやるべき仕事が沢山あるから、)プラークが血管の内側にどんどん堆積していきます。
プラークの堆積量が増えれば当然、血管内のスペースが少なくなり、血流による血管内壁への抵抗が増して血圧が上がります。
人間が生きていく上で最低限の脂質は必要ですが、脂質の摂取過剰は動脈硬化の大きな原因となるので注意しないといけません。
このマクロファージの働きを活性化させるために、ビタミンCは大事な要素となるので、普段の食事から豊富なビタミンCの摂取を心掛けることは、血圧を下げる事のみならず、動脈硬化がもたらす心筋梗塞や脳梗塞から、私たちを守ることにもつながるのです。
ビタミンE
ビタミンEは、水に溶けにくく油に溶けやすい(脂溶性)ビタミンです。
ビタミンEの持つ特徴も、抗酸化作用。
抗酸化作用によって、血管を柔らかくすることは高血圧予防にも大切です。
またビタミンEも、ビタミンCの項目で取り上げたように、マクロファージの機能を保持するために必要な要素と言われています。
βカロテン
かぼちゃの黄色の部分は、カロテノイド(色素成分)と呼ばれます。
かぼちゃは、βカロテンを多く含む食べ物で、特徴は抗酸化作用です。
また、βカロテン自体にも、マクロファージなどの免疫細胞を元気にする働きがあると言われています。
体内でビタミンAが不足した時に、蓄えられているβカロテンが、ビタミンAとして用いられます。
かぼちゃの食べ方
血圧を下げると期待される成分を、色んな種類もっているカボチャは、普段の食事に積極的に取り入れていきたい食材です。
当サイトがおすすめするのは、かぼちゃの皮も含めて食べられる料理です。
なぜならカボチャの皮部分には、βカロテンがより多く含まれるからです。
また、ビタミンA(Bカロテン)やビタミンEは脂溶性ビタミンなので、水に溶けにくく・油に溶けやすいという特徴を持ちます。
しかし、ビタミンCは逆に、水に溶けやすく・油に溶けにくい、水溶性ビタミンという特徴も理解しておくべきです。
血圧を下げる効果を期待して、カボチャに含まれるビタミンACEをあます事なく摂ろうとする場合、ビタミンCが溶け出たゆで汁を捨てるのはもったいないです。
皮つきのカボチャを他の野菜や具材と一緒に煮込んで、丸ごと食べられるスープであれば、ビタミンCも一緒に摂り入れる事ができると思われるのでオススメです。