
・きゅうりが血圧を下げるって聞いたけど、どんな成分が有効なの?
・高血圧を下げるために、きゅうりの食べ方や注意点があれば知りたい
…こんな疑問を持つ人向けの話です。
本記事の内容
・血圧を下げるきゅうりの成分、栄養素
・キュウリの有効的な食べ方や注意点
2020年1月には、血圧の上が180~190台とかなり高かった筆者は、生活習慣を見直して改善し、約半年ほどで、薬を飲まずに血圧の上を130前後まで下げました。
なお、本記事は、高血圧は自分で治せる!という書籍の中で、工藤内科副院長の工藤孝文医師が書いた、「食前キュウリ・血圧を下げる成分を含み脂肪を分解するキュウリは高血圧対策に最適な野菜」を参考にしております。
グラフ【きゅうりの摂取量と高血圧の推移】
このグラフは、筆者1人の体で試した、きゅうりを食べた日と血圧の数値の記録です。
工藤先生が勧める「三食すべての食事できゅうりを食べる」ことは実践しておりませんので、あくまで参考程度にどうぞ。
きゅうり1個の可食部=135g で計算
血圧を下げるきゅうりの成分・栄養素
ひと昔前まで、きゅうりは着目すべき栄養素が無いので、食べる必要性が無いと思っていた人は多いのではないでしょうか。かくいう筆者もその1人でした。
下記の成分が、高血圧の予防・改善に繋がると期待されるキュウリの持つ有効成分です。
・シトルリン 9.6mg
・ビラジン
・ホスホリパーゼ
※ 上記の数字は、きゅうり100g当たりに含まれる含有量
カリウム
カリウムは人間が生きていく上で欠かせないミネラル成分の内の1つです。
カリウムには利尿作用があり、体の中の塩分(ナトリウム)を引き連れて体の外へと連れ出してくれる働きをするので、血圧を下げるのに有効と言われています。
シトルリン
血流をよくする効果があると期待されるのが、シトルリン(Citrulline)と呼ばれる成分です。
シトルリンは最初にスイカの中から発見された成分で、ウリ科の植物に多く含まれるアミノ酸の一種である事が分かっています。
ところで、NO(エヌオー・一酸化窒素)について知っていますか?
NOは主だって血管の内壁で作られる物質で、血管を広げて血流を良くする働きがあります。
シトルリンには、このNO(エヌオー・一酸化窒素)を作りだす作用があると言われているので、血管拡張作用によって血管内を流れる血流が良くなれば、血圧を下げることに繋がると考えられます。
ピラジン
きゅうりを食べた時に感じる、青臭い香りと言えば、多くの人が思い出されると思います。
その香りの成分の元が、ピラジンと呼ばれます。
ピラジンには、血液をサラサラにする働きがあると言われていますので、他の成分同様、やはりピラジンによっても血圧を下げる効果があると期待されます。
ホスホリパーゼ
ホスホリパーゼは、脂肪を分解する酵素です。
きゅうり以外の野菜にも含まれるホスホリパーゼですが、きゅうりの持つホスホリパーゼの脂肪を分解する能力は他と比べても高いそうです。
痩せている人より、太っている人には脂肪細胞が多いです。
脂肪細胞は、血管を収縮させる物質などのホルモン分泌を行っています。
ホスホリパーゼを含む食品を摂ることで脂肪細胞を減らせば、血管を縮める物質の分泌量も減るので、血圧を下げることが出来ると考えられます。
肥満と高血圧には因果関係が無いとする考えもありますが、工藤医師は高血圧の改善のために、ダイエットも一助となると言っています。
キュウリの有効的な食べ方や注意点
目安は1日に3本
工藤医師は、きゅうりを毎食ごとに1本ずつ食べることを推奨しています。
ただ、3本が無理なら1日に2本でも、1.5本でも良いとの事。
きゅうり+玉ねぎ+生姜の酢の物
酢に含まれる酢酸には、血圧を下げる効果があると報告されています。
また、血圧を下げると期待されるケルセチンやアリシンが含まれる玉ねぎや、血流を良くするジンゲロール・ショウガオールが含まれる生姜との組み合わせで調理することで、血圧を下げる効果を高められるのではと考えます。
きゅうり、玉ねぎ、生姜、酢を使った酢の物は、高血圧が気になる人はぜひとも試して頂きたい一品です。
注意点
咀嚼の回数を意識する
よく噛んで食べることで満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぎます。
また、咀嚼の回数を増やすことでアドレナリンが出て、内臓脂肪を燃やすというデータもあると、工藤医師は話しています。
一回に噛む回数は、20回を目安としましょう。
カリウム摂取制限
腎機能に障害のある人は、カリウムを含む食品を1日にどれだけ食べてよいかの制限がありますので、医師の相談の元、きゅうりを食べるようにして下さい。
体を冷やす働き
キュウリには体を冷やす作用があるため、冷え性の人は食べすぎに注意することも大切です。
まとめ
・きゅうりを食べることによって、カリウム、シトルリン、ピラジンなどの血圧を下げると期待される有効成分の働きに加え、ホスホリパーゼの脂肪分解能力によるダイエット効果の、両面から高血圧を予防・改善できると考えられる。
・食べる時は咀嚼を増やし、生食だけでは飽きるため、相性の良い玉ねぎや生姜・酢などと組み合わせで調理して、きゅうりを取り入れた食事を長く続けていきたい。